黒田有彦(大32期 イスパニヤ)


世紀最大の発明はときかれたら即、私は「スクラブル」と答えるでしょう。スクラブルとは15×15のマス目のボード上にアルファベットの駒をクロスワードの要領で単語を作り点数を競うアメリカ生まれの国際的なゲームで英語だけでなく30ヶ国語版で普及している知的でクリエイティブな「マインド・スポーツ」です。最近では、映画「チャーリーズ・エンジェル」の中でもD・バリモアがスクラブルで単語を作ってみせるシーンもあり、よく映画の中にも登場します。私はこのゲームに17歳の時、当時短期留学中のサンフランシスコで出会い、その後、南山在学中東海地区の大会に参加し、いきなり2位となったのがきっかけで以後20年余、私の人生の糧として今に至っています。
 就職で大阪に移ってからは、関西在住のロナルド・トンプソン氏の影響を受け、1987年初の海外遠征でラス・ベガスに、そして90年代に始まった英語での過去5回の世界大会で日本代表として3度出場('93ニューヨーク、'95ロンドン、'99メルボルン)を含めタイ、ニュージーランド等の大会に多数出場しました。
 海外での通算対戦成績は115勝178敗1分で、勝った相手は元北米チャンピオンなどの強敵も含まれています。順位的には97年のオーストラリアの大会での8位が最高です。
 スクラブルにおける勝敗のカギは豊富な語彙力が必須条件ですが、確率や組合せを考えた計算やひらめきも大切で、対戦相手との相性や手持ち駒の運も左右されます。
 昨年秋の日本選手権(京都)での順位が示すように、現在の国内トップは同じ南山出身でクラブ(ESS)の後輩でもある平井圭一郎さんで私は2番手にいます。一昨年のメルボルンでも彼は98人中72位で私は82位でした。(注:英語の世界大会は2年に1回メルボルンのみ日本代表2名参加)
今後の目標として、英語の方も継続の上、4年前から始まったスペイン語の世界大会に選手として出場できるよう努力しスクラブルが全国で普及し、国際交流の輪が拡大することを切願しております。(注:スペイン語では第1回のマドリッド大会にオブザーバーとして参加)