恩師を囲む会

第59回  櫻井健吾 名誉教授(経済学科)

日時:2019年11月17日(日)12時半~
会場:リアンカフェ
参加者:20人

●先生からのメッセージ

恩師を囲む会へのお招き、ありがとうございました

 南山大学同窓会が企画してくださった「恩師を囲む会」で私のゼミと硬式庭球部の卒業生に会うことができました。卒業して以来の再会という人もいましたから40年ぶりになります。もう50~60歳を越えた人とも、昨日まで会っていたかのように話すことができました。
 1976年入学の一人は、自己紹介の挨拶で、1年生のゼミで前期にはトインビーの『試練に立つ文明』を、後期には堀米庸三編の『西欧精神の探究』を輪読し、この2冊の本から与えられた感激はいまだに忘れられないと語っていました。その話を聞きながら、私の脳裏にあのころの教室の風景がよみがえり、懐かしい不思議な気分になりました。
 一部の人とは二次会にも出掛け、楽しいおしゃべりで5時間近くも過ごしました。このような交流の場を設けてくださった同窓会に厚くお礼申し上げます。



木村 勉(大29期 経済)

華やかかつ和やかな会

 11月17日は快晴に恵まれました。ゼミおよびクラブ活動を通して先生と親交のあった皆さんが20名ほど集まり、楽しい時間を過ごしました。
 先生のご指名ということで29期の木村が筆をとらせていただきます。女性の出席者が多く、華やかかつ和やかな会となりました。これもひとえに先生のご人徳のなせる業でしょうか。先生がテニスをされる姿を拝見したことはございませんが、優しげな見た目とは異なり、結構攻めのプレースタイルだったとか。新発見です。
 西洋経済史では娘ともどもお世話になりました。40年以上も昔の話ですが、ゼミの紹介時に「今世紀最大の歴史家アーノルド・トインビーの『試練に立つ文明』を取り上げます」という一言に刺激され、2年間はゼミで、その後の2年間は経済学特殊講義でお世話になりました。学者になるって大変なんだ。英語にドイツ語に…、とてもまねできないなと思い、大学院への進学を諦めたのも先生のおかげ(?)でした。
 1年生の後期は「革新の12世紀」。とても興味深く、ルネサンスと宗教革命以前に、西欧にはその後の工業化につながる下地が出来上がっていたのだ、という考え方に触れ、大変感銘を受けた覚えがあります。
 櫻井ゼミで学んだことは直接社会に出てから役に立つことはありませんでしたが、「なぜ日本が他のアジア諸国に先駆け工業化に成功したのか。その秘訣は何か」といった問題の立て方を学んだことは、人生の大きな糧になっていることに間違いありません。
 世界文化遺産の姫路城を望みながら毎日を過ごされているとのこと。スイーツを持参なされて、ぜひ先生のお話を拝聴しがてら姫路までお出かけください。